| 魑魅跳梁蠢きしいやいや末も怖ろしや。 人に紛れる黒きものそらそれ魔也。 されど判るかえ判るかえ人眼は人にしか映さぬわ。 映すは氏子様だけよ。 白い浴衣を羽織りゃんせ帯は金蝶飛びかう藍の色。 右手に数珠持ち魔を捕りなれる。 仕えし式子様は誠に強きかな。 人に鴉に蛇狛犬に虎竜狐と七変化のその容姿。 誰も真は知らぬ存ぜぬ氏子様のみ秘め事よ。 ほうれ今日も魔が蠢きいわ蠢きいわ。 式紙様連れなりし氏子様数珠振りいて魔を猟也。 安堵は朝日とともにまた巡る。 されど夕刻は気を付けよ。 黒き魔魔に食われるな。 魂食われりゃ魔魔になる。 怖ろしいや怖ろしいや。 ああどうぞどうぞ氏子様よお守りを。 |
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